モハメッド Z ラーマン (1997 年生まれ) は、ロンドンを拠点とする英国系ベンガル人のアーティスト兼文筆家。ラーマンは、社会政治的な歴史と個々人の歴史を、極めてパーソナルな状況を描くことで紡ぎ出す。本作品は、緑の枝のようなカーテンの境界線に囲まれた緑豊かな下草のなかで、背景と似たような絵柄のパジャマを着てくつろぐモデルを描いている。本作品のモデルはラーマンのロンドンの親しい友人であり、英国元来の植物や動物に、モデル自身にとって個人的な意味をもつさまざまなオブジェに囲まれている。ラーマンと同様に移民である本作品のモデルにとって、個人としての存在意義はほぼすべて移り渡った新たな国に存在しているのに、彼らはつねに外部者でもある。しかし、この夢のような空想のような舞台では、誰もが平等でありそして誰もが異邦人であるのだ。